東串良バーガーの開発は、思っていた以上に簡単ではありません。
8月22日の東串良祗園夏まつりでの初販売に向けて、何度も試作と試食を重ねています。


※実際に幾度となく試作品を作ってきました。
ソースの味を変えてみる。
食材の組み合わせを変えてみる。
実際にバーガーにして、みんなで食べて、意見を出す。
「こっちの方がおいしい」
「もう少し味噌を感じてもいい」
「ピーマンの良さをもっと出せないか」
そんな話をしながら、少しずつ形を変えてきました。
けれど、私たちが一番苦戦しているのは、味付け以前のところにあります。
それは、「そもそも、何を挟めば“東串良バーガー”になるのか。」ということです。
「東串良らしい食材」を探す。
東串良町には、ピーマンをはじめ、この土地で育てられている農産物があります。
だから最初は、東串良町の食材を使ってバーガーをつくればいい。
そんなふうにも考えていました。
しかし、実際に商品開発を始めてみると、それほど単純ではありません。
使ってみたい食材があっても、すぐに商品として使えるとは限らない。
必要な量を集めること。
実際にバーガーにしたときにおいしいこと。
価格として成立すること。
継続して提供できること。
そして何より、その食材を使うことに、ちゃんと意味があること。
ひとつの商品として成立させようとすると、考えなければいけないことがたくさんあります。
実際、食材を探すところから苦戦しています。
そして探せば探すほど、こんな疑問も出てきました。
「東串良らしさって、何だろう。」
名産品を挟めば、ご当地バーガーになるわけではない。
東串良と聞いて、まず思い浮かぶもののひとつがピーマンです。
もちろん、東串良バーガーでも大切にしたい食材です。
現在開発しているグリーンチキンバーガーは、ピーマンを使ったグリーンソースをたっぷりと合わせています。
ただ、ピーマンを入れれば「東串良バーガー」になるわけではありません。
ピーマンらしさを残しながら、どうすればチキン竜田とおいしく食べてもらえるのか。
青々しさをどこまで残すのか。
ソースとしてどんな濃さがいいのか。
一口食べたときに、それぞれの味がどう重なるのか。
今も改良を続けています。
もうひとつの茶味噌チーズバーガーも同じです。
お茶を練り込んだバンズ。
牛肉のパテ。
照り焼きソース。
そして、麦味噌とチーズを合わせたソース。
それぞれはおいしくても、ひとつのバーガーになったときのバランスはまったく別の話です。
味噌をもっと感じさせた方がいいのか。
チーズとのバランスはどうするのか。
照り焼きとの組み合わせはどうなのか。
食べるたびに、新しい課題が見つかります。
だから、またつくる。
また食べる。
そして、また考える。
HIGASHI KUSHIRA BURGERは、そんな繰り返しの中で生まれています。
「まず、おいしい。」を大切にしたい。
ご当地グルメをつくるとなると、どうしても「地元の食材を使うこと」に意識が向きます。
もちろん、それは大切なことです。
でも、私たちはもうひとつ大切にしたいことがあります。
それは、まず、一つのバーガーとしておいしいこと。
名産品を無理に挟んでも、食べたいと思えるバーガーにならなければ意味がありません。
「ご当地だから一度食べてみよう」ではなく、
「おいしかったから、また食べたい。」
そう思ってもらえるものにしたい。
その先に、
「これ、東串良の食材なんだ。」
「東串良ってどんな町なんだろう。」
という興味が生まれればいい。
食を通して町を知ってもらうためにも、まずは料理としておいしいこと。
そこは、最後まで妥協したくないと考えています。
東串良だけなのか。それとも、大隅半島なのか。
そして試作を重ねるなかで、もうひとつ考え始めていることがあります。
HIGASHI KUSHIRA BURGERは、すべてを「東串良町産」にするべきなのか。
それとも、もう少し視野を広げてもいいのか。
東串良町がある大隅半島には、さまざまな食があります。
農業があり、畜産があり、海があります。
東串良という町から始まったバーガーだからこそ、この町だけですべてを完結させるのではなく、東串良を入口に、大隅半島の食の魅力までひとつのバーガーで表現する。
そんな考え方もあるのではないか。
今は、まだ答えが出ていません。
東串良のものにこだわるのか。
大隅半島まで広げるのか。
あるいは、その両方をうまく組み合わせていくのか。
食材を探しながら、私たち自身も、この土地について改めて考えています。
だからこそ、このプロジェクトは面白いのかもしれません。
8月22日に届けるのも、まだ「完成品」ではない。
現在、8月22日の東串良祗園夏まつりに向けて、2種類のバーガーを開発しています。
CHA-MISO BURGER。そして、GREEN CHICKEN BURGER。
何度も試作を重ねていますが、この2種類を「完成した東串良バーガー」だとは考えていません。
あくまでも、今回届けるのはプロトタイプです。
まずは、町のみなさんに食べてもらう。
「おいしい」と思うか。どちらが好きか。
もっとこうしてほしいと思うところはあるか。
そして、「東串良に、こんなバーガーがあったらいい。」
というアイデアも聞いてみたい。
つくる側だけで答えを決めるのではなく、食べてくれる人の声も取り入れながら、少しずつ育てていく。
8月22日は、そのための最初の大きな一歩です。
まだ完成していない。
まだ迷っている。
食材だって、これからもっと探していきたい。
でも、それでいいと思っています。
試して、失敗して、また考える。
その過程も含めて、東串良バーガーをつくっていく。
この町の味は、まだ決まっていない。
だからこそ、ここから育てていきます。
